BARZELLETTA(バルゼッレッタ/笑い話)は、いわゆる「パーティジョーク」というやつかな?ショートの笑い話だ。
職場で、家庭で、5人くらい集まると、誰か一人くらいBARZELLETTA(バルゼッレッタ)が得意な人がいるものだ。得意な人は、役者のように声色を使い、全身を使って演技する。
いくつかジャンルがあって一番人気はカラビニエリ(軍隊警察)だろう。
カラビニエリはいわゆる警察より歴史が古く、民衆の中で生きて来た。親しみ深いのだろう。カラビニエリのBARZELLETTA(バルゼッレッタ)の本が出ているくらい種類が多い。
カラビニエリが建物に入り、エレベーターをずっと待っている。
見兼ねた管理人
「呼ばないと来ませんよ」
カラビニエリは「エレベーター!!えれべーたー!!」
管理人、くすくす笑いながら
「指で呼ぶんですよ。」
カラビニエリは指を口に突っ込み、
「エヘヘーハー!エヘヘーハー!」
と言うマヌケオチばかり。
カラビニエリは常識を知らない、と言う事になっている。
「最近のやつ知ってる?」というのが、BARZELLETTA(バルゼッレッタ)披露の枕詞だ。このセリフを冠したテレビ番組があり、視聴者参加でBARZELLETTA(バルゼッレッタ)を競った。そこで優勝した女性が、後にバラエティーショーでBARZELLETTA(バルゼッレッタ)専門の漫談家みたいになって活躍していた。
BARZELLETTA(バルゼッレッタ)で笑えるかどうかがイタリア語を(イタリア人を?)理解したかどうかのバロメーターになるようです。
最初の頃はどんなに手を代え品を代えして解説してもらっても、全く笑えないのです。
語彙や文法とは別の基準を痛感する時です。
イタリアの日常生活に密着して生まれたものだからでしょうね。
各地の方言によるBARZELLETTAになるとさらにお手上げです。
自然発生的にその時その時の時事をネタにしたものも出てきます。
次回をお楽しみに。
ローマから吹く風 その12 1月25日発行
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