:その14:
PIOGGIA

ピオッジャ/雨)

ローマは総じて PIOGGIA ピオッジャ/雨)の日が少ない。
どうしたって太陽が似合う街だ。

PIOGGIA ピオッジャ/雨)だと機嫌の悪くなる人も多い。
だからといって、
PIOGGIA ピオッジャ/雨)を止めるわけにはいかない。

PIOGGIA ピオッジャ)の日は、交通量がとたんに多くなる。
バス停から目的地まで歩いて濡れたりするのが嫌なのだ。(駐車場所から目的地まで歩くのはいいのだろうか?)
帰りのバスを待たなくて済むのは大きいかもしれない。
PIOGGIA ピオッジャ)の日は交通量が多くなって、バスも遅れ気味になるから。

困るのはしとしと
PIOGGIA ピオッジャ)が少ないことだ。降る時は降る。集中豪雨型だ。
古代ローマ人のおかげでローマの地下には、ボートで通れる程の巨大な下水が運河のように縦横に走っているが、排水が間に合わない程の量で降る。
歩道際には
PIOGGIA ピオッジャ)がプール状態。
そこを車が通る。
結果は明らかだ。
やっぱり
PIOGGIA ピオッジャ)の日は車に乗っている方がいい…となるわけ…?



無彩色になった街を背景に、ローマ独特の煉瓦色の建物がPIOGGIAに濡れてその赤みを増してやけに目についたりする。
ちょっと、別の世界に来たようで、これは
PIOGGIAの贈り物。


今日の単語:
PIOGGIA

ジリオラ・チンクエッティのLA PIOGGIAという歌がサンレモ音楽祭で優勝して日本でもヒットしたことがありました。あ、かなり昔です。
PIOGGIAを題材にした歌にしては、明るい歌でした。

LA PIOGGIAで終わってますから、これは女の子。女性名詞です。

LA NEVE(ネーベ/雪)、LA NEBBIA(ネッビア/霧)、 LA GRANDINE(グランディネ/雹/ひょう)、LA NUVOLA(ヌーボラ/雲)…って、天候に関わる名詞は女性名詞が多いなぁ。
IL TIFONE(ティフォーネ/台風)、 IL SOLE(ソーレ/太陽)は男性名詞です。

あ、こうして見ると「雨冠」の物が女性名詞ですね。これは面白い偶然です。

IL LAMPO(ランポ/稲妻)、IL TUONO(トゥオノ/雷)…あ、ここに雨冠の男性名詞があった。

どう言う経由でこれは男性名詞、これは女性名詞となっていったのか興味のある所です。

次回をお楽しみに。

ローマからの風 その14:2月20日発行


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