ATTESA(アッテーザ/待つこと)をイタリアで嫌がってはいけない。
バスをATTESA(アッテーザ/待つ)。地下鉄をATTESA(アッテーザ/待つ)。
店に入って店員をATTESA(アッテーザ)、スーパーのレジで順番をATTESA(アッテーザ)、銀行で、郵便局で順番をATTESA(アッテーザ)。レストランで給仕をATTESA(アッテーザ)。
インフォメーションの為にかけた電話が繋がるのをATTESA(アッテーザ)…
「すみませーーーん!!」などと呼ぶのは下品。大人しくATTESA(アッテーザ)。
かと言って、みなATTESAが好きなわけではない。断じて。
待ちながら、低い声で文句を言う。それを聞き付けた後ろや前の人と、ATTESAの経験談などを自慢しあう。
順番がきたら、係りの人にやんわりと皮肉を言うのが正しいやり方。「あなたのせいじゃないけど…」を付け加えて。
そして今日もまたATTESA。
永遠にATTESAじゃないしね。いつか順番が来る。焦ることはない。
ATTESAとSAで終わってますが、「サ」ではなく濁った音になります。
母音に挟まれると濁る、と文法の本にも書いてあります。
ATTESAの動詞でATTENDEREというのがありまして、「ATTENDERE
PREGO
」(少々お待ちください)なんて言われることもあります。
本文に書いたような例の時に言ってくれる人はありませんけど。
同じ意味でASPETTAREという言葉もあります。
ニュアンスとしては、ASPETTAREは動作を止めて待つ行為そのもの、ATTENDEREは期待を込めた精神的なものがはいります。
ローマから吹く風 その32:
9月12日発行
*このメルマガの発行を始めて一年経ちました。一年で32号は少ないような気もしますが、無理をしないで長く続けて行こうと思います。
どうぞ、末永くおつきあいください。