:その34:
SIMBOLO(スィンボロ/シンボル)
コロッセオがローマのSIMBOLO(スィンボロ/シンボル)だというのは誰も文句のないところだと思う。

その昔はネロ皇帝屋敷の池としてその庭を飾り、コロッセオになってからはローマ共和国の市民を楽しませ、中世にはまだ十分に残っていた大理石の飾り板を他の建築物に提供し、近世には観光客を世界中から呼び、ここ数年、入場料を設けてローマ市経済の助けになっている。

偉大な古代ローマ。
こういう遺跡がなかったら、ローマ、イタリアの経済状況はかなり違っていただろうね。


この
SIMBOLO(スィンボロ)は、ローマのまん中に、ドデンとある。
観光客にとっては偉大なモニュメント、地元の人にとっては犬の散歩コース、野良猫にとっては宿。
それぞれの立場に、それぞれ欲するものを与えて、今日もそこに

在る

コロッセオのネコは、優しくすると寄ってくる。

 


:今日の単語:
SIMBOLO

SIMBOLO、スィンボロはあくまでもスィンボロです。
間違っても「ンボロ」と言ってはいけません。

「スィ」と言うべきところを「シ」と発音してしまう方言があり、「シ」は粋じゃないのです。

日本語を覚えたてのイタリア人が、きちんとしようとして「ハジメマ
テ」と言ってしまうくらいです。

ただし、「シ」と言わなくちゃいけない言葉もあります。
SCI(シ/スキー)
PSCICOLOGIA(プシコロジーア/心理学)
SCIPPO(シッポ/スリ)
など、など、Sの後ろに「
C」が入る単語です。

ローマから吹く風 その34:10月2日発行


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